少年団チームが生き残るために取るべき戦略②~価値の提供~

前回は、

これからの時代に人が集まるクラブは

「子どもの取り合いではなく、価値の提供」をするクラブである

というお話をさせて頂きました。

 

 

今回は「価値の提供」について詳しくお話させて頂きます。

 

これから子どもの数は減り、日本全体の人口も減少します。

つまり、

何も考えずに今まで通りクラブ運営をしていると、

会員数は間違いなく減るのです。

まさに、現状維持は衰退となるのです。

 

では、どうするべきなのか。

 

私の答えはクラブの価値を創ることです。

自分たちのクラブは社会において何のために存在しているのか。

どんな価値を提供しているのか。

 

具体的な例を出すと、

2010年に立ち上げたJFC FUTUROでは、

「サッカーを通じて、将来社会で通用する人間を育成すること」をクラブミッションとしました。

 

もっと分かりやすく言えば、

コミュニケーション能力の高い人材が不足している日本の教育課題に対して、

サッカーというツールを使って、コミュニケーション能力の高い人材を育成することが

JFC FUTUROというクラブの存在意義なのです。

 

そして、クラブ活動を通じて、子どもが全力で取り組んだり、声を出したり、

何事にも諦めない忍耐力をつけたり、社会スキルを向上させることが

クラブの提供している価値なのです。

 

 

【2018年度 経団連の新卒採用に関するアンケート調査】

画像出典:日本経済団体連合会 2018年11月22日「2018年度 新卒採用に関するアンケート調査」

 

企業が新卒に求める能力の1位は16年連続でコミュニケーション能力です。

つまり、コミュニケーション能力を高めることは

日本の学校教育において改善しづらい教育課題なのです。

 

そこで、JFC FUTUROはサッカーというツールを使って、

コミュニケーション能力や問題解決能力、諦めない力、といった

社会スキルを高めるためのクラブ作りを目指しました。

 

学校は義務教育であり、嫌でもやらなければいけません。

しかし、サッカーは子どもたちが好きでやっていることです。

そして、サッカーというスポーツの特性上、

コミュニケーションを取らなければならない環境です。

 

挨拶すること、身だしなみを整えること、公共のマナー、

コミュニケーションを取ること、自分の意志で行動することなど、

1つ1つの行動が好きなサッカーと繋がっていて、

どんな行動を取ると自分にメリットがあるということを理解すれば、

子どもたちは自発的にやるようになります。

 

その結果、横浜市内だけでなく、

神奈川全域や東京などからも入団したいという選手が出てきました。

現在では神奈川の強豪チームとして、確固たる地位を築いています。

 

 

ここで伝えたいことは、

試合の勝ち負けではない価値を創ることが大切だということです。

・社会スキルを上げること

・みんなに試合の機会を与え、サッカーが大好きな子どもを多く育成すること

・サッカーインテリジェンスの高い選手を多く育成すること

など何でも良いと思います。

 

結論として、

クラブは何のために存在しているのか。

どんな価値を提供するのか。

そこを明確に持つこととしっかり実践することが非常に大切です。

 

 

そして、満足度の高いクラブ作りをするためには

もう一つ大切なことがあります。

それは、

どんなお客様に来て欲しいのか。ということです。

 

次回は、

自分たちの提供する価値を知ってもらうことの重要性についてお話します。

 

 

それではまた

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